説明
「もう少しだけ締めたい」が、いちばん危ない。
SLOKY(スローキー)のトルクアダプター 1.2Nmは、その“あとちょっと”による破損やトラブルを未然に防ぐための、いわば作業品質のセーフティ弁です。
内部には小型のトルクリミッターが組み込まれており、設定トルク(このモデルは1.2Nm)に達した瞬間にカチッと空転。
そこから先は力をかけてもトルクがそれ以上加わりません。つまり、誰が締めても、どんな日でも、ほぼ同じ1.2Nmで止まる。
これだけで、ねじ山ナメ・樹脂の割れ・アルミハウジングの変形といった「やり直しの効かない事故」を大幅に減らせます。
差込角は汎用性の高い1/4HEX(6.35mm)。
普段使っているビットドライバーやラチェットハンドルにそのまま挿すだけでOK。
わざわざ専用ハンドルを揃える必要はありません。全長は38.3mmとコンパクトなので、狭い取り付け位置にも入りやすく、現場でも携帯しやすいサイズ感です。
1.2Nmというトルク値は、精密ネジよりは一段しっかり目に締めたい場面にちょうど良い帯域。
例えば--
・切削用のスローアウェイチップ固定
・小型メカ部分のクランプねじ
・自転車コンポまわりやステム固定の一部(メーカー指定トルクが小さいパーツ)
・樹脂やアルミのハウジングを割らずに押さえたいフランジやカバーねじ
といった用途で「強すぎず、でも緩んでは困る」場面にフィットします。
トルク管理の重要性は、実際にトラブルを経験した人ほど痛感します。
過大トルクでねじ山が飛べば、相手側のボディごと交換になることもあります。
特に高価な精密部品・切削ホルダ・カーボンや樹脂パーツでは、1本のねじのやり直しが“その日の赤字”になることさえあります。
逆に、弱すぎる締め付けはびびりやガタの原因となり、加工精度や走行性能、安全性に影響します。
その塩梅(あんばい)を、人の感覚ではなく工具で再現する。それがSLOKYの価値です。
信頼性についても触れておきます。
このトルクアダプターは、ISO 6789準拠で5000回のテストをクリア。トルク精度は±10%。
炭素鋼製で、HRC43~48まで熱処理された硬度を持ち、日常的なライン作業・整備環境に耐える設計です。
緩め方向の作業にも対応しており、規定トルクの1.3倍までなら反時計回りの緩め作業にも使えます。
つまり現場で「締めるだけの工具」で終わらない。簡易メンテにも持ち出せる一本です。
まとめると、この1.2Nmモデルは「ちょっと力が必要な小ねじ」を確実に・安全に・毎回同じトルクで締めたい人向け。
加工現場やメンテ現場の“品質のバラつき”を減らしたいなら、非常に効きます。
【仕様】
・規定トルク:1.2Nm
・差込角(HEX):1/4(6.35mm)
・トルク精度:±10%
・全長:38.3mm
・材質:炭素鋼(硬度HRC43~48)
・規格:ISO 6789準拠/5000回テストクリア
・JANコード:4545301117034
・メーカー名:SLOKY(スローキー)
・メーカー品番:TOK-12-1.2-S
【使用シーン例】
・スローアウェイチップ交換時の締め付け
・自転車(特に樹脂・カーボン系パーツ周辺)の固定ボルト管理
・電子機器・精密機器の筐体組立
・アルミや樹脂ハウジングに“ヒビを入れずに”押さえたいとき
【注意事項】
・DIN EN ISO 6789に準拠したトルクテスト済み。
・トルク調整・修理・校正証明書の発行は不可です。
・緩め方向は、設定トルクの1.3倍以内を目安にしてください。
・JSAAや工業用安全規格のような“保護具”ではなく、トルク管理ツールです。
【ブランド紹介】
SLOKY(スローキー)
超小トルク領域(0.1~数Nm)の締め付けを、誰でも安定して再現できるようにする精密トルクブランド。CNC切削、医療機器、光学機器、電子デバイス、自転車メンテなど“壊したくない作業”の現場で支持されています。






